高級車がものの数分で盗難されてしまう悲しいニュースは記憶に新しいかと思います。
多くの方が実施できる現実的な対策の一つとしてハンドルロックがありますが、数分で突破されるYoutubeの映像はかなり衝撃を受けました。
私含めそう思う方に向けてハンドルロック等装着車は、非装着車に対してどのくらいの割合で盗難されてしまったのかを調査することで、ハンドルロックの有用性について考察していきたいと思います。
データは自動車盗難情報局 (jidoushatounan.com)さんのHPの情報を基に調査しました。
このサイトでは被害者の方より自己申告で車種や時期、盗難対策の有無などの情報が寄せられています。
ここのデータが日本全国全てを表しているわけではありませんが、全体の中の傾向(統計的に母集団に対する標本)として扱うことが出来ると考えています。
盗難報告数に対して、ハンドルロック等社外セキュリティ装着車の数を集計しました。
CANインベータが猛威を振るう中、純正イモビライザーやトヨタやレクサス純正のGPSセキュリティは対象外としています。
対象車種は盗難率ワースト上位の「ランクル」・「ランクルプラド」・「アルファード」・「プリウス」・「GTR」・「スカイライン(GTR除く)」・「クラウン」・「ハリアー」・「レクサスRX」としています。
(サイトの仕様でプラドとランクル(非プラド)が別になっています)
集計結果
盗難車におけるハンドルロック等社外セキュリティ装着車の割合を集計した結果は↑です。
ちなみに装着率の平均値は13%です。
データの絶対数で集計したものは↓です
装着率ではスカイラインやGTRが上位に来ますが、報告の絶対数はプラド、プリウス、アルファードが上位に来ます。
社外セキュリティの全体をまとめた内訳は↓
ハンドルロックが1位で、時点でタイヤロックが過半数を占めます。
バイパーやホーネットなどの社外セキュリティシステムもありました。
それではこの結果を受け、個人的な考察をしてみたいと思います。
考察① ハンドルロック等装着車は少数派である
結果の通り、ハンドルロック等社外セキュリティ装着車の割合は、今回の集計結果では全て少数派でした。
集計外の日本中の車においても、同様にハンドルロック等装着車は少数派なんじゃないかなと思います。
凄く乱暴な言い方をすれば、結果的に非装着車と比べてハンドルロック等装着車は盗難されておらず、”盗難され難い”と見ることもできなくもないです
ハンドルロック等は実際突破されてしまいますが、盗難する側の時間と手間を取るのは事実であり、今回の集計結果から「ハンドルロック等が盗難する側のハードルとなり、ターゲットが非装着車に移る傾向があるのでは」と思いました。
ハンドルロック等装着車の全数(分母)がわかっておらず、そもそもハンドルロック等装着車の絶対数が少ない可能性も考慮しないといけませんが、一定の効果があるんじゃないかなと思う次第です。
考察② プラドやレクサス、GTRはハンドルロック以外の対策が必要
装着率が平均の倍以上のGTRやレクサス、報告数最上位のプラドは、残念ながらハンドルロックだけでは物足りないように思います。
タイヤロックを付けたまま盗難されてしまったニュース動画は衝撃的でした。
それだけ、プラドやGTRは価値が高いことが想定されます。
車両本体は勿論のこと、部品だけでも海外で高額で取引されると言います。
ハンドルロック、タイヤロックは最低限装着すべきものであり、厳重なガレージに保管することや後付け社外セキュリティシステムなどを複合的に装備することが必要なのかなと思います。
考察③ プリウスやアルファード等も積極的にハンドルロックを付けるべき
盗難車におけるハンドルロック等装着率の平均値13%に対して低いプリウスやアルファード等は積極的にハンドルロック等を装着すべきと思います。
ハンドルロック等を装着するだけで圧倒的少数派になることができます。
などと思わず、積極的に装着された方が良いのではと、このデータを見て思いました。
結論 どの車でもハンドルロック等を付けた方が良い
その気になれば容易に突破されるのは事実である一方で、ハンドルロック等社外セキュリティが一定の効果を得られそうなこともこれらのデータから推測できます。
ハンドルロックは多くの種類が、2、3000円代~からAmazonで手に入ります。
まだ持たれていない方は、まずは安価なものからでもお試し頂くのはいかがでしょうか。
自動車盗難が少しでも減ることを願っています。
コメント