中古車をどのタイミングで乗り換えるべきか、新車の方が良いのか論争は永遠のテーマかと思います。
そんな悩みを解決するべく、中古のスカイラインを約5年、フーガを約3年乗り潰して分かった私の事例を紹介したいと思います。
結論から言うと
・原因不明で修理不可能な場合もある
・乗り換えの判断基準は、故障リスクと修理費用をどこまで許容するか
それでは、それぞれ深堀していきましょう!
17年落ち10万キロ超えた当たりから故障が連発した
数万~数十万の激安中古車でどんな故障が起こるのか、気になる方もいらっしゃるかと思います。
私が過去に乗ってきた2003年式スカイラインと2006年式フーガは、たまたまか17年落ち、10万km前後を超えた当たりから急に高額修理を要する故障が頻発しました。
スカイラインは17年落ち8万kmで原因不明のエンジン異常振動と出力低下が発生。
15万円超の部品交換しても改善せず、廃車に。
スカイラインが廃車に至った不具合に関しては以下で詳細を書いています。
フーガは16年落ち10万kmの時に加速しなくなる不具合が発生、約15万円でAT部品を交換しました。
この時は直り、詳細や経緯を以下の記事でまとめています。
その後、17年落ち11万km時にラジエータ割れによる水漏れと、原因不明のエンストが頻発しました。
ラジエータの交換には10万円以上掛かっており、エンストの不具合は修理せずに車を乗り換えました。
それらの故障や修理を表にまとめると
スカイライン | フーガ | |
16年経過 | ー | 加速しなくなる 修理費15万円 10万km |
17年経過 | エンジン振動、加速不良 修理費15万円 8万km | ラジエータ割れ 修理費10万円 エンスト頻発 11万km |
以上より、私の場合は17年落ち、10万kmを超えた当たりから大きな故障が発生しました。
乗り換えの判断基準は故障のリスクと修理費をどこまで許容するか
私の完全な主観ですが、乗り換えの判断基準は故障のリスクと修理費をどこまで許容するかによるものと思います。
故障によるリスク
車は工業製品ですので、経年劣化等でどうしても部品が壊れて交換や修理が必要になります。
年式が古くなるほど、走行距離が延びるほど故障が増えるのは仕方がないことです。
一方、故障の内容によっては重大な事故に繋がる可能性もあり、エンストや冷却水漏れも、交差点や高速道路などで発生すると大変危険です。
長く乗って故障が増えるのは仕方がないとは思いますが、それによるリスクをどこまで自分が許容できるのかは一つの指標だと思っています。
故障による修理費用
単純なコスパの計算ですと、安い中古車をなるべく長く乗り続けた方が良いという意見も多いですが、この検討をする際に長く乗ることで発生し得る修理費を低く見積もっているか、見込んでいない場合が多いと思います。
いくつか計算をしてみます。
まず修理費を見込まないで、現状フーガに乗っている想定で、それ以外の車種に乗り換えた場合の「税金」・「車検費用」・「重量税」・「ガソリン代」を2023年から15年間の維持費で比較します。
対象車種はフーガの他にプリウス、クラウン、カムリです。
参考までに計算に使用した内訳は以下で、税金と重量税は13年と18年超過時の増額も見込んでいます。
燃費はメーカカタログ値をそのまま記載していますがご了承ください。
モデルにした車両はカーセンサー等を参考にしています。
車種 | Y50フーガ | 50系プリウス | XV5#型カムリ | 210系クラウン |
価格 | ー | 110万円 | 120万円 | 120万円 |
年式 | 2006 | 2016 | 2017 | 2013 |
燃費[km/l] | 11 | 37.2 | 23.2 | 23.4 |
燃料種類 | ハイオク | レギュラー | レギュラー | レギュラー |
ガソリン代 (年間1万km) | \163,637 | \45,699 | \72,650 | \73,276 |
排気量 | 2500 | 1800 | 2500 | 2500 |
税金 (2023年時点) | \51,700 | \39,500 | \45,000 | \45,000 |
重量税 (2023年時点) | \50,400 | \24,600 | \32,800 | \32,800 |
その他車検費用 | \46,000 | \46,000 | \46,000 | \46,000 |
その計算結果がこちら
プリウスは燃費が段違いに良いので、フーガに乗り続けた場合と比べた維持費の差額でプリウスの車両価格110万円を7年で回収します。
一方で同じ車格のクラウンやカムリの車両価格を維持費の差額で回収するまでには12年ほど必要であり、これくらい期間が必要なら同じ車を長く乗った方が良いなとも思います。
ちなみに維持費で本体価格を回収できるのかが知りたかったため、維持費が高いフーガに対し比較対象を全てハイブリッド車にしてフーガが超不利になる計算をしてみました。
燃費が悪い車や車両価格が高い車だと、年間の維持費に差が無く、車両価格を回収することが難しくなると思います。
今度は17年経過したあとに私の実例を参考に毎年10万円の修理費が発生する場合を計算してみます。
フーガ以外の車種も17年経過以降は10万円を見込んでいます。
修理費を見込むと、4~5年後には今回の比較対象の車両購入価格を維持費の差額で回収する結果となりました。
今回フーガが超不利になるような偏った検証ですが、フーガのような型落ち高級セダンだと、長く乗り続けることが必ずしもコスパに良いというわけではないのかなと思いました。
この条件だと、高年式で車両価格が高く、燃費がそこまで良くない車でも、現実的な期間で費用回収するかもしれません。
故障時に助けられたもの
レッカーサービスやその他保障
フーガでエンストが頻発した際、最終的に自走不可能になってしまいました。
その時に非常に役立ったのが保険の特約でついていたロードサービスでした。
私の加入していた保険のロードサービスでは、上限30万円(約200~300km)まで無料でしたので、遠距離の旅行や帰省でなければだいたいカバーできるのかなと思います。
ちなみに何回でも無料で使えます。
ロードサービスの他に以下が無料で利用できました。
・出先から帰るための交通費や宿泊費
前記は細かな条件や利用上限はあるものの、これらがあって大変助かりました。
JAFでも同様のサービスを受けることが可能です。
様々な保険会社から、ロードサービスに関する特約が出ています。
以下のサイトで、複数の自動車保険を比較・相見積ができるサービスがありますので、もしロードサービスやその他保障に興味がある方は、利用してみるのはいかがでしょうか
日常点検
故障したときに役立ったというか、念入りな日常点検のおかげで修理が必要になったけど大事に至らなかったパターンです。
ラジエータ割れは日常点検で見つけることが出来たので、路上でオーバーヒートする前に対応することが出来ました。
その他にもタイヤ外観やオイル量など、日常点検で防げる大きな不具合や故障は沢山あるかと思います。
いつどのタイミングで発生するかわからない故障ですが、ロードサービスや日常点検により故障による影響を少なくすることが出来るかもしれません。
まとめ
以上、激安中古車を2台乗り潰してわかったことのまとめです。
・乗り換えの判断基準の一つは故障のリスクと修理費用をどこまで許容できるか
・修理費を見込むと同じ車を乗り続けることが必ずしもコスパが良いとは限らない
・故障はいつでも起こるものだが、ロードサービス補償の加入や日常点検をしておくと影響を少なくできることも
では型落ち高級セダンのような激安中古車はもうオススメ出来ないかというとそうではないと思います。
車両価格の安さや車両本体の性能の高さといったメリットは大きいです。
年式や走行距離から故障のリスクや修理費の許容度を顧みながら、検討すると良いのかなと思います。
以上、少しでも参考になれば幸いです。
それでは!
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