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サンダーや火を使わずに固着したショックアブソーバのボルトを取った方法

車メンテナンス・DIY
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ダウンサスや車高調交換で多くの方が悩むボルトナットの固着。

中には数日掛けて取った人もいるほど。

何をしてもダメな場合にはバーナーで焙ったり最悪サンダーでボルトやナットを飛ばします。

「でもバーナやサンダーは危ないし、周りを傷つけちゃうから嫌だな・・・」

そう悩む方に向けて、私がサンダーやバーナを使わずに足回りのナットを取り外した方法を紹介
します!

具体的には次の手順通りに作業することで、どこかの段階でナットを緩めることができました。

①ラスペネ塗布
②単管パイプでトルクブースト
③ナットがなめたらツイスターソケット
④最終手段ナットブレーカー
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この記事ではあくまで私の事例紹介であり、作業の結果を保証するものではありません。また本記事の内容は車やその他資産の損傷や、人命に重大な被害を及ぼす危険性があります。前記了承のうえ全て自己責任でお願いします。

手順① ラスペネ塗布

ラスペネ
ラスペネ C 外観

定番ですが、まずはラスペネを塗布することでナットを緩ませます。

ラスペネとはとにかく浸透力が高い潤滑剤です。

ナットとボルトの隙間に吹くことで、僅かな隙間にラスペネを浸透させて固着を解消します。
556では全く緩まなかったものもラスペネでは緩んだことが結構あります。

固着ボルトナットにはまずこれを使いますね

ラスペネは噴射タイプの違いでLとCがあります。
Lは広範囲に噴射し、Cは上の写真のようにノズルからピンポイントで噴射します。
ボルトナットの固着ならCがオススメです。

手順② 単管パイプのてこの原理


単管パイプによりてこの原理でナットを緩める
単管パイプによりてこの原理でナットを緩める

ソケットレンチやスピナーハンドルの柄(ハンドル部)に1mほどの単管パイプを差し込んで回し、てこの原理により固着したナットを取り外します。

350N・mのインパクトレンチでも緩まなかったナットも、この方法で大体は緩めることが出来ました。

簡単に計算してみると、1mくらいの単管パイプでエアインパクト並みのトルク(回転力)まで増幅できることがわかります。

トルク(回す力)は力×距離で求めることが出来ます。
例えば懸垂で50kg程度の自重を持ち上げられる力を持つ成人が、1mのパイプで延長したソケットレンチで回した場合、単純計算で50kg×9.81m/s^2×1m=490.5N・mのトルクを生み出せます。

単管パイプによるトルクブースト概要
単管パイプによるてこの原理

私が保有する350N・mの電動インパクトの約1.4倍です。

マッチョな人だと700~1000N・mくらい発生させられそうですね~
厳密にはナットを緩める・締める際のトルクの考え方はもっと複雑なようですが、単管パイプで十分にトルクを増幅できることがわかりました。

単管パイプはホームセンターで売っている足場用で十分です
(外形48.6mm SGP白 40Aなどでチェック)
1000円しないくらいで買えます。

ご自分の工具がちゃんとパイプ内に入ることを確認しましょう。
40Aの単管パイプなら大体大丈夫だろうと思いますが、配管売り場ではもっと小さいパイプも売っているので注意です。

パイプ長は長すぎると作業出来ないこともあるので、感覚的に最低80cm以上は欲しいなと思います。
作業性も踏まえて80~100cmくらいがオススメです。

手順③ ナットがなめたらツイスターソケット

ツイスターソケット
ツイスターソケット

手順②でナットやボルトが緩められないときは大体ナットの頭がなめることが多いです(角が取れて丸くなる)。
そんな時にはツイスターソケットでなめたナットやボルトを緩めていきます。

ツイスターソケットは上の写真のように内側に溝が彫られたソケットで、なめたナットを溝に食い込ませて粉砕しながら緩めていきます。

足回りでは緩み止めナット(セルフロックナットやナイロンナット)などが多様されており、特にセルフロックナットが大体なめて、このツイスターソケットを多用しました。

フーガのセルフロックナット使用箇所
フーガのセルフロックナット使用箇所

Y50フーガではショックとロアアーム固定箇所でこのセルフロックナットが使用されており、ツイスターソケットで粉砕しました。
調べてみるとシルビアやZ、スカイラインなど日産車でこのナットが使われているようです。

粉砕しながら緩めていくので、元のナットは再利用できません。
必ず代替のナットを用意しましょう

ナット・ボルトサイズに応じたツイスターソケットを使用しますが、ナットがなめすぎると1サイズ小さいツイスターソケットをハンマーなどで叩き込んで緩めていきます。

よってあらかじめ複数種類のツイスターソケットを用意したいところですが、有名メーカ品は1個3000円前後と高額なので、Amazon等で売られている複数サイズ入りの物が安価な割には普通に使えたのでオススメです。

手順④ 最終手段のナットブレーカー

最終手段のナットブレーカー
最終手段のナットブレーカー

ツイスターソケットでも外せないとき(なめすぎてどうにもならなかった時)には上の写真のナットブレーカーでナットを割ります。

名前の通りナット用なのでボルト側には使えないので注意しましょう

使い方はシンプルで、上の写真のようにナットにナットブレーカーをはめて、押しボルトを締めこんでいくと歯がナットに刺さって割れます。
対角の2方向から刺すと大抵外れます。
インパクトなどの電動工具での締め込みはNGです!
あまり押し込み過ぎると刃がボルトまで刺さるので注意です。

ナットブレーカがはめられるスペースが必要ですが(奥まった場所のナットは不可)、これならサンダーやバーナを使わなくてもナットを外すことが出来ました。

ちなみにフーガではショックとロアアームの固定ボルト(セルフロックナット)で使いましたが、フランジ付ナットなので完全に割ることができません。
そんな時には側面から割って作った隙間からラスペネを塗布して潤滑させてから、ツイスターソケットで回して緩めることが出来ました。

ナットブレーカーは安価なものもありますが、レビューを見ていると結構な頻度で刃が割れてしまうそうで、最終手段としての位置づけでもあることからトラスコやTOP製などの有名メーカ品を推奨します。

またナットサイズに応じてナットブレーカー側にもサイズがあるので注意です。
フーガの場合、対面幅17mm用ですので、TOP工業製やトラスコ製だと3番となります。
トラスコ製の方が若干安いです。

まとめ

以上がサンダーやバーナを使わずに固着したショックアブソーバのナットを緩める方法についてでした。

改めてまとめると以下のとおりです。

①ラスペネ塗布
②単管パイプでトルクブースト
③ナットがなめたらツイスターソケット
④最終手段ナットブレーカー 

この方法で緩められなかったことは無いのですが、力に自信が無い方や、場所的に単管パイプやナットブレーカーが使えない場合にはディーラーや車屋さんにご依頼した方が良いかもしれません。

少しでも参考にして頂ければ幸いです。
それでは、また!

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