愛車のエンジンが振動したり、加速が悪くなったりする不具合にお困りでしょうか?
もしかすると、私の過去の愛車V35スカイラインと同じ症状かもしれません・・・
しかもそれが原因で泣く泣く廃車にしています。
・加速が悪い
・異臭がする
同じ症状で悩む方のために、私のV35スカイラインで起きた事例を紹介します!
是非修理のためにお役立てください。
特にV35スカイラインは勿論、同じエンジンVQ25DDを搭載しているM35ステージアやY34セドリックオーナーも必見です。
不具合症状
具体的には以下のような症状が発生しました
・加速性の著しい低下
・異臭発生
・オイルの灰色化
経緯
この不具合が起こる半年前から発生した症状を表にまとめました。
時期 | 症状 | 処置 |
2020年6月 | ・エンジン警告灯の点灯 | ・スロットルバルブ清掃により解消 |
2020年10月 | ・一時的なエンジン異常振動 ・エンジン警告灯の点灯 | ・ディーラーにてイグニッションコイル異常と診断 ・DIYでイグニッションコイルとプラグに交換 ・振動・警告灯は解消 |
2020年12月 | ・異常振動 ・加速悪化 ・異臭発生 ・オイル白色化 | ・修理工場にて高圧燃料ポンプを交換も改善せず |
2021年1月 | 廃車 |
修理工場での調査結果
この不具合が発生したときの修理工場での調査結果を下にまとめました。
・排ガスが燃料リッチ(Co, Hcが多く出ている)
・O2センサー等のセンサー類は異常無し
・プラグ異常無し
・オイルからガソリン臭あり
・イグニッションコイル異常無し
以上を踏まえ、恐らく一気筒失火していることが、現在起きている大元の原因だろうとのことでした
想定原因
プラグやコイル、センサーには異常がなくオイルからガソリンの匂いがするとのことで、高圧燃料ポンプからのガソリン漏れが1気筒失火する推定原因と考えられました。
私の乗っていたGH-V35スカイライン中期型に搭載されていたVQ25DDエンジンには燃料ポンプとは別に高圧燃料ポンプにより加圧されてからエジェクターにガソリンが噴射される構造となっています。
高圧燃料ポンプはモータではなく、エンジン駆動系の回転力によって駆動する構造となっています。
つまりオイルで潤滑されたエンジン駆動系から高圧ポンプを回すためにシャフトが貫通しており、境界面をオイルシールによってシールしている構造です。
オイルシールが劣化することでガソリンラインからエンジンオイル側にガソリンが漏れ、エジェクター側に吐出圧が弱い状態で燃料が流れていきます。
この状態になることで、私のスカイラインと同様の不具合が発生して実際に高圧ポンプを交換することで改善した事例もあるそうです。
高圧燃料ポンプ不良に関する考察
それではなぜ高圧燃料ポンプ不良により不具合が生じるのでしょうか?
マニアックな考察をしますので、飛ばしてもOKです。
V35スカイラインのVQ25DDエンジンは「直噴エンジン」といって、シリンダー内に直接ガソリンを極めて細かな霧状にして噴霧します。
この時使用される「圧力ノズル」の微粒化特性(どれだけ燃料を細かく出来るか)は圧力が上がるほど噴霧の粒子径を小さくすることが出来ます。
燃料の粒子径を小さくすることは燃焼工学的に重要とされます。
燃料の微粒化により表面積の増大して燃料の蒸発が促進され、燃料蒸気空気の拡散混合も加速し、短時間での燃焼が行われ、燃焼強度の増強や完全燃焼が可能となり、燃焼量の調節が容易になります。
また短時間で完全燃焼することによりNoxなどの燃焼生成物の抑制も期待が出来ます。
つまり、吐出圧が下がることにより、微粒化されないまま燃料が燃焼され、不完全燃焼や燃焼強度の低減などを引き起こし、加速不良や異常振動などに繋がるのではというストーリーです。
しかしこのロジックでは、1本のシリンダー(ノズル)にのみ影響を与えた理由が説明できません。もし吐出圧が下がるのであれば、6本すべてのノズルに影響が出る可能性が高いです。
また、吐出圧が下がるのであれば、そもそもの供給燃料流量が減り空燃比が大きくなる方向になるので、燃料粒径粗大化により燃焼状態が悪化したとしても排ガス測定結果で燃料リッチの結果を吐くほどなのかも疑問でした。
修理内容とその結果
修理内容としては高圧燃料ポンプを新品に交換しました。
しかし、それでも治らなかったため、スカイラインを手放しました。
ただエンジンの起動は非常に元気になったようで、排ガスの数値も改善されたとのことで、間接的には関係していたのでしょう。
その他考察
考えられる他の原因について考えてみました
もし同様の症状に悩まれている方は特に本内容を参考にしてみてください。
激安イグニッションコイル
工場では異常がなかったと判断されたヤフオクで購入したイグニッションコイルですが、私と同様の症状が出た際に、格安イグニッションコイルが原因であったという事例が結構ありました。
しかし、取り外したパーツは捨ててしまったため当時は確認できず・・・
もし安いイグニッションコイルに交換して発症した方は、コイルが原因かもしれません。
シリンダーヘッドからの冷却水ガスケット抜け
オイルが白濁したという症状から調べてみるとこの事例に当たりました。
冷却水がシリンダー内部に侵入することで、エンジン不調が起きる不具合です。
ヘッドガスケット抜けに関する詳細については以下記事が参考になるかと思います
冷却水の量をほとんどチェックしていなかったので確証は無いのですが、オイル白濁や白煙、水の音など症状として近しいものはあると考えました。
もしエンジン不調とオイル白濁などが同時に発症している場合にはガスケット抜けかもしれません
故障しても約4万円で売れた
修理しても治らなかったV35スカイラインですが、何と約4万円で売れました。
もともと車両価格6万円で買った車なので、概ね満足です笑
と心配される方も多いですが、海外への売却や部品取り用として需要がある(車屋さんが収益を上げられる)ので、私のような故障した激安中古車でも売値が付くんですね
ちなみに現在車売却はカーネクストがオススメです
・電話一本で査定から売却まで完結。実車確認などが不要。
・無料レッカーサービスで自走出来なくても安心
・一括査定のような複数業者とのやり取りは不要
面倒な手続きも不要で実車確認など無く完結するのはかなり楽だなと思いました。
終わりに
以上、V35スカイラインを手放した原因となった最後の不具合についてでした。
まとめると以下です
・一気筒失火が1次原因
・高圧燃料ポンプを交換しても完治せず
・激安イグニッションコイルやヘッドガスケット抜けの可能性も
古い車を少しでも長く乗るために、私の事例でも誰かの参考にして頂けるととても幸いです。
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